2012年10月30日掲載
2012年10月30日掲載

銭湯は、今まで地域の連帯をつなぐ大事なコミュニティです。


梅の湯(台東区蔵前4丁目)
馴染みの客の洗面用具が棚に保管され、涼むための様々な椅子やソファが置かれています。

 戦後から各家庭の内風呂が普及したため、銭湯が減少している中、台東区は区内在住の65歳以上の高齢者の一部を対象として50円で銭湯を利用できる「高齢者入浴券」を配布しています。また9月の「老人の日・老人週間」の2日間は、無料開放しています。利用者は銭湯の開店に合わせて来場して、地域の出来事や様々な話題に花を咲かせます。このようにして地域のコミュニケーションや文化は、銭湯を場として育まれていたのでしょう。(下段に続く)

 昔、銭湯の裏庭には、必ず井戸がありました。現在では、井戸水を用いて家屋の改築時に不要となった木材等を使用した昔ながらの方式から、ビルや新しく改装の際に水道水を用いて、燃料もガスや重油へと切り替える銭湯も多くなりました。台東区内でも井戸の利用は減ったため、井戸水は豊富で涸れる事はないとの事です。先の震災や災害時を思い起こせば、井戸や公衆浴場は、非常時の重要なライフラインともなります。また、銭湯の浴槽は、非常時の用水の役割も担っています。そのため、銭湯では夜間にも非常用として汲み置きをしている所も多くあるとの事です。


台東区立谷中小学校脇の災害用ポンプ
銭湯で用いられている水は、深井戸から汲み上げているもので、飲料水や生活用水として利用可能ですが、一部は飲料水としては適さないものもあります。上記の災害用の揚水ポンプは、生活用水としてのみ利用可能な浅井戸の水を利用するためのものです。

 
 
 
 

台東区立谷中小学校脇の災害用ポンプ
銭湯で用いられている水は、深井戸から汲み上げているもので、飲料水や生活用水として利用可能ですが、一部は飲料水としては適さないものもあります。上記の災害用の揚水ポンプは、生活用水としてのみ利用可能な浅井戸の水を利用するためのものです。