2012年10月30日掲載
2012年10月30日掲載

銭湯は、今新たな展開を始めています。


SCAI内観:名和晃平 2010 "Synthesis" 展示風景
Photo by Nobutada OMOTE Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

 SCAI THE BATHHOUSEは、平成3年(1991)に閉業した台東区谷中6丁目の柏湯を利用してコンテンポラリーアート(現代美術)を展示するギャラリーとして開設されました。柏湯は、天明7年(1787)に創業し約200年の歴史を有していますが、 現在使用されている建物は、昭和26年(1951)に建て替えられたものです。


SCAI外観
Photo by Norihiro Ueno Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

SCAI内観:塩保朋子 2008.08.29 - 09.27   " Cutting Insights " 展示風景
cutting insights  2008  h.650 x w.356 cm, paper
Photo by Keizo Kioku Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

 平成5年(1993)に俳優石橋蓮司氏主催の劇団「第七病棟」が『オルゴールの墓』を閉業後の柏湯で上演、演劇空間としてよみがえらせました。この公演を観た柏湯七代目・松田檀雄さんは、コミュニケーションの場であった銭湯の意味を引き継ぐ文化的な空間にしていきたいと考え、街づくりグループ「谷中学校」に相談したところ、ちょうどギャラリースペースを探していた白石コンテンポラリーアートと出会い、平成5年(1993)にSCAI THE BATHHOUSEが誕生しました。開設から20年近くが経過した今でも、その存在は谷中を訪れる多くの人々を引きつけています。